川上特任准教授が北海道大学附属練習船おしょろ丸に乗船・調査中です。随時、調査の様子を報告します!
ノーム寄港(7/13更新)
函館を出港してからおよそ3週間、ベーリング海とチュクチ海での調査を終え、おしょろ丸はアラスカのノームに寄港しました。
航海の前半のみの乗船メンバーはノームで下船し、後半からのメンバーと入れ替わります。
3週間を船上で共に過ごした仲間たちとの別れは名残惜しく、下船する学生たちの間ではすでにおしょろ丸ロスが発生しています。研究だけでなく、船上生活のすべてが貴重な経験となったようです。

ノーム入港時にはレグ2から乗船するメンバーが出迎えてくれました。
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北極海に到達(7/12更新)
順調に観測を続けるおしょろ丸は、ついにベーリング海峡を越えて北極海に入りました。
太平洋側では、北極海はベーリング海峡よりも北の海域と定義されています。
よく似た言葉ですが、「北極圏」は陸地も含み、北緯66°33’より北の地域と定義されています。
さて、北極に向かう船上では、北に行けば行くほど水も空気も冷たくなり、日の長さもどんどん長くなっていきます。この時期の北極海では太陽が沈まず、深夜でも水平線の上にあり、明け方のような明るさが続きます。

ベーリング海峡通過。近くにアラスカが見えています。

北極圏に入ったことをお知らせ。

午前1時ごろでもまったく暗くなりません。飛んでいる鳥も見かけますが、いったいいつ寝てるんでしょうね。
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観測始まりました(7/7更新)
おしょろ丸は長い航走の末、ベーリング海最初の観測点に到達しました。
今回の航海では、ひとつの観測点につき、水温や塩分を調べるためのCTD、水中のDNAや海水の成分を分析するための採水、生物のネット採集など、様々な調査をおこないます。
特にCTDと採水はすべての調査点で実施しています。
CTD観測では、センサーを海底付近まで下ろして表面から海底までの水温や塩分などを調べると同時に、採水器でいろいろな深さの水を採集して船に持ち帰ります。
おしょろ丸では、このCTDのオペレーションも採水も学生たちの重要な仕事、繰り返すたびにどんどん上達しています。

観測に先立ち、調査手の方からCTDと採水器の扱い方についての説明がありました。

CTDはワイヤーで吊るされ、海中に投入されます。

船の上からCTDをオペレーションします。水温、塩分、溶存酸素濃度などのデータがリアルタイムで表示され、狙った深さでCTDを止めて採水器を閉じ、海水を採取します。

CTDが上がってくると採水班が出動。採水する方法も目的によってさまざまです。
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時刻改正(7/2更新)
北東へ進路をとり北極海を目ざすおしょろ丸は、ついに日付変更線を通過しました。
日本とアラスカの時差は、夏時間でマイナス16時間、飛行機で外国に行けば、空港に降り立った瞬間に違う時間帯に放り込まれたりするのですが、それよりもだいぶゆっくり進む船の場合は、目的地の時刻に合わせ、船内時間を少しずつ調整していきます。
今回の北極航海では、往路は東へと向かうので、太陽が昇る時間がだんだんと早くなり、それに合わせて時計を数日おきに1時間ずつ進めることになります。さらに日付変更線を西から東に越えれば、日付が1日戻ります。
時計の変更をさぼれば時間を勘違いすることもしばしば、食事の時間にあわてて飛び起きることもままあります。

時刻改正を見守る学生たち。時刻改正の日は、0時になると船内の時計の針が一斉に回り、1時へと変更されます。
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食当(6/30更新)
「洋上のキャンパス」とも呼ばれるおしょろ丸ですが、学生寮のような雰囲気もあります。おしょろ丸は北海道大学水産学部の練習船なので、一般的な研究船とは異なり、食事の配膳や居住フロアの掃除は、学生たちが当番(食当)を決めて担当します。作業のない時間には共用スペースで勉強、歓談、パン作りなど、思い思いの時間を過ごしています。このような共同生活もおしょろ丸の文化ですね。

卒論修論だけでなく、就活や大学院入試に向けての勉強も船の上で続けています。

学生たちの居住フロアでは、浴室・トイレの掃除も自分たちでおこないます。
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北極へ向けて航走中(6/26更新)
日本から北極までははるかに遠く、ベーリング海の最初の観測点まで約4,500km、おしょろ丸の船速で10日間ほどの長旅です。
出港直後は実験室のセッティングや生物採集用ネットの組み立てなど、調査の準備で慌ただしかった船内も、数日のうちには落ち着き、船内生活のリズムもできあがってきたようです。
さて、この長い往路の機会を活かし、船上ではすでに洋上セミナーやさまざまな観測が始まっています。
おしょろ丸は温かい黒潮水と冷たい親潮水が入り混じる海域を通過し、さらに冷たい海域へと北上します。このような環境の変化に伴う生物相の変化を調べるため、連続的にプランクトンや環境DNAを採集したり、海鳥と海棲哺乳類の目視観察をしたりしています。

洋上セミナーでは学生たちの自己紹介や研究紹介をおこないました。

研究用に汲み上げられている海水を定期的にろ過して環境DNAを採取しています。

日中はデッキで海鳥やイルカ・クジラなどの目視調査を続けています。
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おしょろ丸出航しました(6/24更新)
出航当日は好天に恵まれ、おしょろ丸は無事に北極航海へ出発しました。
困難な社会情勢の中、一時は出航も危ぶまれましたが、多くの方々のご尽力のおかげで実現することができました。
私自身は5回目の北極航海であり、北極海の生物、主に魚類の分布を明らかにするための調査が主な目的です。そのために、海水中に存在するDNA(環境DNA)サンプルの採取、また、魚群探知機を使った海中の生物分布に関するデータを集める予定です。

たくさんの人が見送ってくれました。

函館山を海上から眺める。

出航日の夕食。長い航海、食事が重要です。
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